
ステントグラフト(人工血管にバネ状の金属を付けたもの)を特殊な筒に通して動脈瘤の部位で拡げる治療です。
平成23年4月から当科でも行っております。 |




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米沢市立病院心臓血管外科
科長 佐藤洋一がめざす米沢市立病院
【 今までの米沢市立病院 】
私が赴任する前の病院は、緊急手術や難易度の高い待機手術を全て福島医
大や山形市の病院に紹介搬送していました。米沢市および置賜地区の病院の
先生や開業医の先生もその現状を見て、手術の必要な患者さんを直接県外や
山形市の病院に紹介しておりました。そのため、患者さんとそのご家族は大
変なご苦労をされて、家から遠くで手術を受け術後を過ごさなければなりま
せんでした。
【 これからの米沢市立病院 】
私は米沢市立病院でこれから以下のことを遂行したいと考えています。
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1 |
世界基準の手術を米沢で行う |
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大学時代は毎年国際学会に参加・発表しており、心臓血管手術の世界的流れを観てきました。大学でも世界基準手術の執刀や手術に触れております。 |
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米沢の循環器治療は米沢で完結する |
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米沢市立病院の麻酔科・集中治療室の医療レベルはかなり高く一流です。ほとんどの手術と術後管理が高いレベルで施行できると確信しております。また、循環器内科も内科治療の限界と手術の適応をきちんと厳守し、適切な時期に心臓血管外科に手術を依頼してくれます。
2015年の4月からは、心臓血管外科と循環器内科が同じ循環器病棟にまとまり、さらに患者さんにとってよりよい治療が受けられるようになりました。このように院内の連携がしっかりしていることから安心の循環器治療が遂行されます。
また、透析のシャント造設術やシャント閉塞に対する手術、上肢の動脈瘤やシャント吻合部瘤に対する手術等、泌尿器科関連の手術も当科で高度な手術ができるようになりました。
もう不便な遠くの地域で手術を受ける必要はありません。事実、私が赴任してから手術は4倍に増え、手術不可能といわれてきた患者さんや状態の悪い患者さんを多数手術させていただき、成績は良好です。 |
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3 |
低侵襲手術を取り入れる |
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大動脈瘤に関しては、腹部は2011年から胸部2012年から当院でステントグラフト治療ができるようになり、2015年6月に私もこの治療の指導医を取得しましました。
また、下肢静脈瘤に関しては山形県の病院では初めてレーザー治療を導入し、2014年の8月18日からはさらに合併症の少ない新機種の装置をこれも山形県では初めて導入しました。 こちらも指導医の資格を取得し、既に2021年12月までに943人の患者さんにレーザー治療を受けていただきました。
また、狭心症や心筋梗塞に対して行う冠動脈バイパス術は、ほとんど
(90%)が体外循環を使用しないで施行しています。
これらの低侵襲治療をさらに推進していきたいと考えています。 |
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