
ステントグラフト(人工血管にバネ状の金属を付けたもの)を特殊な筒に通して動脈瘤の部位で拡げる治療です。
平成23年4月から当科でも行っております。 |




|

|
心臓弁膜症
|
心臓弁膜症とは…
|
|

|
|
ヒトの心臓は内部が4つの部屋(左心房・左心室、右心房、右心室)に分かれています。さらに左心室からは大動脈が、右心室からは肺動脈が起始し、各部屋の出口には膜でできた弁があり、血液の逆流を防いでいます。心臓には4つの弁膜があります。この弁が何らかの原因によって硬化もしくは破損すると、血液の通過障害や逆流が起きます。これが心臓弁膜症です。4つの弁のうち、「大動脈弁」と「僧帽弁」に多く起こる疾患です。
|
|
弁の開きが悪くなって、
血液が心臓の部屋から出て行きにくくなるのを狭窄症といいます。、
弁の閉じ方が悪くなって、
押し出した血液がまた元の心臓の部屋に戻ってしまうのを
閉鎖不全症といいます。
狭窄と逆流が同時にある場合もあります。
|
●弁が狭まった病気として、
大動脈弁狭窄症、肺動脈弁狭窄症、三尖弁狭窄症、僧帽弁狭窄症が
あります。
●弁が締まり切らない病気として、
大動脈弁狭窄症、肺動脈弁閉鎖不全、僧帽弁閉鎖不全症があります。
●右心房から右心室へ血液が逆流する病気として、
三尖弁閉鎖不全症があります。
●三尖弁が閉じている先天性の病気として、三尖弁閉鎖症があります。
|
心臓弁膜症の症状と検査…
|
■
|
自覚症状による弁膜症の重さについて
|
|
ニューヨーク心臓病協会では第1度から第4度に分類しています。
|
|
第一度
|
普通の仕事では、疲労、動悸、息ぎれはなく、狭心症のような疼痛はない。
|
第二度
|
安静時または軽労作時には症状はないが、比較的強い労作(例えば、階段上昇、坂道歩行など)によって疲労、動悸、息切れ、狭心症がおこる。
|
第三度
|
安静時には著明な心臓の症状はないが、軽労働よりも軽い少しの作業で疲労、動悸、息ぎれ、狭心症がおこる。
|
第四度
|
安静にしていても息ぎれや動悸、手足のむくみがあり、からだを動かすのはほとんど不可能で、就床を余儀なくされる。
|
|
|
|
■
|
検査について
|
|
●胸部レントゲン検査
|
|
心臓の大きさ、左・右心房、左・右心室の大きさ、大動脈、肺動脈の大きさなどを検査します。
|
●心電図
|
|
心臓のリズムの診断、不整脈の診断に有効です。また、心臓肥大の状態がわかります。
|
●心臓超音波診断法(心エコー)
|
|
心臓の4つの部屋の大きさや狭窄や逆流の程度、心臓が収縮する力の状態がわかります。
|
●心臓カテーテル検査
|
|
心臓の中に2mmほどの細い管(カテーテル)を挿入して、圧を測定したり造影を行って心臓の負担や弁の状態を判断します。
|
|
|
自覚症状や検査結果などから総合的に判断し、治療方法を決めていきます。
|
|
|
心臓弁膜症の手術について…
|
悪くなった弁を切除して人工弁を同じ位置に縫着するのが弁置換術、悪い部分を修復するのが弁形成術です。
|
■弁置換術について
|
<大動脈弁狭窄症の人工弁を使用した治療方法例>
|

|

|
|
■弁形成術について
|
<僧帽弁形成術の治療方法例>
|

|
悪くなっているところを切除し、周囲の組織を寄せて縫い合わせ、その後、弁輪形成します。
|
|
|
|