●圧迫療法
医療用の弾性ストッキング、弾性包帯により、下肢に適度な圧力を与え、下肢に余分な血液がたまることを予防し、下肢の深部にある静脈への流れを助けます。
※圧迫療法は、進行防止・現状維持が目的であり、下肢静脈瘤が治るわけではありませんが、治療上とても重要です。
●硬化療法
静脈の中に、硬化剤と呼ばれる薬剤を注入して血管を閉塞させ、静脈瘤を消失させる方法です。
軽度の静脈瘤以外には有効ではありません。
●ストリッピング手術(静脈抜去手術)
伏在静脈瘤の治療法として行われている標準的な治療方法です。
血管内にワイヤーを通して弁が壊れてしまった静脈を引き抜きます。
全身麻酔や下半身麻酔で行われます。
●高位結紮手術
結紮術は、皮膚に小さい切開を加え、静脈をしばることにより、
血液の逆流を止めてしまいます。
硬化療法やレーザー治療などと併用して行うことが一般的です。
●レーザー治療(H23年1月から保険適応となりました)
ストリッピング手術とともに再発の少ない手術であり、局所麻酔で行えるからだに優しい手術です。術後すぐに歩けますし、手術翌日の朝に退院です。
カテーテルで行うため、基本的に膝から上には創ができません。ただ、大腿部の皮下静脈が極端に太くなり、曲がってしまうとこの治療はできなくなります。静脈瘤が軽いうちにこの治療で治すことをお勧めします。
当科では2011年からこの治療を開始して2021年12月までに943名の患者さん(片足594名、両足349名)に手術を行いました。
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