内視鏡外科

内視鏡外科

1 鏡視下手術とは?

通常これまでの手術は皮膚をメスで大きく切って、胸やお腹の中を直接目で見て手で触って行っていました。そのため、術後の皮膚には大きな傷が残っていました。鏡視下手術は、皮膚に数個の小さな穴を開けて、カメラ(内視鏡)や手術器械(電気メスや臓器などをつかむ鉗子など)を入れてモニターに写して行うので小さな傷で済みます。

メリットは、傷が小さいため術後の痛みが少ないこと、低侵襲といって体への負担が少なく回復が早いこと、入院期間が短いため早く普通の生活や仕事に戻ることができることなどです。
デメリットは、カメラや手術器械を操作して行う手術のため、通常の手術よりも少し時間がかかることなどです。外科医にとっては多少の熟練が必要となりますが、患者さんにとってはメスで大きく切る手術より、負担の少ない手術となっています。

2 米沢市立病院で行っている鏡視下手術(胸腔鏡下手術・腹腔鏡下手術)は?

胸腔鏡下手術では、腫瘍または肺の部分切除を行っています。また、腹腔鏡下手術では、胃・小腸・大腸・直腸・胆のうの病気について行っています。また、頻度の高い鼠径ヘルニア・虫垂炎の手術も鏡視下手術を行っています。
以前の開腹手術に比べて術後の合併症は著しく減少し、入院期間が短く、早く元の生活にもどれるため患者さんの満足度も高くなっています。最近は、ほとんどの外科手術を鏡視下に行っています。また、肝臓・膵臓・胆道の高難度手術に対しても鏡視下手術を導入を開始し良好な成績が得られています。

3 さらに

切除不能な進行がんでも抗がん剤治療や放射線治療後に鏡視下手術で根治手術ができる症例も増えてきています。手術のみではなく抗がん剤治療・緩和療法・がんリハビリテーション・在宅医療なども積極的に行っています。セカンドオピニオンも積極的に受け入れています。お困りの方は是非ご相談ください。
在宅医療:がんの治療・療養中に、通院が困難となった場合、当院の主治医がご自宅に伺い、治療を行っています。患者さんとご家族の希望により在宅での看取りも支えています。

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